2012年10月20日
BZ系薬と認知症の関連性について
Tです。BMJに面白い論文が載っていたようですが、華麗にスルーしてました。
Benzodiazepine use and risk of dementia(PMID:23045258)
改めてabstractだけ読みましたが、睡眠薬はやはりダラダラ飲み続けるものでは無いですね。
平均78歳位の非認知症患者にBZ系治療薬を投与すると、15年の追跡で約50%位認知症リスクは上昇するようです。(訳を間違ってたらゴメンナサイ)
abstractでは特に型別のリスクは分けられて無いですが、BZ系は長く飲み続けない方が無難かな。俺の病院は特に高齢者の療養型病院なので、肝に銘じておこう。
2002年に「睡眠障害の対応と治療ガイドライン」が作成されましたが、その中に記載されている「睡眠障害対処12の指針」を紹介しておきます。
1. 睡眠時間は人それぞれ。日中、眠気で困らなければ、それで充分。
2. 夜は刺激物を摂るのは避け、眠る前には自分なりのリラックス法を。
3. 眠たくなってから床に就く、就床時刻にこだわりすぎない。
4. なるべく毎日、同じ時刻に起きること。体内時計のリズムが整えられます。
5. 光をうまく利用する。寝る部屋は薄暗くして、起床と共に眩しいくらいの光を浴びること。
6. 規則正しい3度の食事と、適度な運動習慣を。
7. 昼寝をするなら、15時前の20~30分 。15時以降は、夜の睡眠の妨げになってしまう。
8. 眠りが浅いときはむしろ積極的に遅寝・早起きにしたほうが良い。
9. 睡眠中の激しいイビキ・呼吸停止や足のぴくつき・むずむず感は要注意。
10. 十分眠っても日中の眠気が強いときは専門医に相談すること。
11. 睡眠薬代わりの寝酒は不眠のもと。 眠りの質を低下させる。
12. 睡眠薬は医師の指示で正しく使えば安全。必要以上に恐れないように。