2013年01月29日

antimicrobial stewardshipについて その2

Tです。
SHEA/IDSA/PIDS Policy Statementをこれから和訳していきますが、例のごとく誤訳の可能性があるので、興味のある人は原文を読むことを勧めます。

  「米国医療疫学学会、米国感染症学会、小児感染症学会によるantimicrobial stewardshipに関する提言」
abstractは省略。

広く認められていることだが、効果的な抗菌薬治療の有効性は臨床医学において最も重要な発展の1つである。臨床で抗菌薬が使われるようになったのは1930~1940年代に始まった。サルファ剤、ペニシリン、ストレプトマイシンが使えるようになったのだ。早くから認識されていたことだが、抗菌薬にさらされた細菌は生き残るために進化するため、抗菌薬の有効性を維持するためには慎重に使う必要があることが懸念されていた。アレクサンダー・フレミング先生が1945年6月26日にニューヨークタイムズで以下の注意喚起を発表した。
「・・・細菌はペニシリン及びペニシリンを服用している宿主に耐性を獲得し、増殖の速い菌は増殖し、外に広がっていく。・・・ペニシリンを軽々しく服用した人は、ペニシリン耐性菌に感染し、死亡した人に対して道徳的責任がある。私はこのような悪行が避けられることを願っている。」
(注:フレミング先生の注意喚起はなんとなく意味はわかるものの、うまく訳しきれていないことに関しては自覚できています。この注意喚起は、彼がノーベル賞を受賞した際に講義したNobel lectureの記録の後半を読むと良くわかりますので、英文ですが読んでみることを勧めます。)
http://www.nobelprize.org/nobel_prizes/medicine/laureates/1945/fleming-lecture.pdf

20世紀後半になると、合成化合物を含めて抗菌薬の種類は数多くなり、臨床で使用できるようになった。抗菌薬を使った感染制御はあらゆる分野、特に手術医学、移植医学、オンコロジー、集中治療医学に大きな影響を与えた。ペニシリン耐性黄色ブドウ球菌は1945年に臨床検体で発見された。メチシリン耐性株は1961年に登場した。米国のサーベイランスシステムによれば、1999年までに、黄色ブドウ球菌におけるメチシリン耐性は、ICUの患者から分離された黄色ブドウ球菌のうち、53%以上に認められた。MRSA株は1990年代に登場し、市中患者に感染症の原因となり、2000年には米国のほとんどの地域で一般的になった。



コメントする

名前
URL
 
  絵文字
 
 
ギャラリー
  • 第34回和漢医薬学会に行ってきた2
  • ポスター出来た。
  • 環境感染学会の思い出
  • 最近ラジオで耳に残った曲
  • 新日本プロレスに学ぶ病院経営
  • 今年のクリスマスは土曜。
アクセスカウンター
  • 累計: