2014年04月09日

米国の痛風管理のガイドライン2012サマリーその3

Tです。
続きです。
(以下、誤訳の可能性があるので気になる人は原文を読むことを勧めます。)

・痛風における非薬理学的尿酸低下療法による対策に関する主なrecommendations
TFPが推奨している事だが、痛風患者の大部分は食生活やライフスタイルによる対策をとるべきである (個々の対策に関してのevidence B and C)(ガイドライン原文に記載されているFigure 4 を参照)。食生活やライフスタイルによる対策の多くは血清尿酸値を低下させ、急性痛風発作のリスク及び頻度を減らす事に関して推奨される。しかし、ガイドライン原文に記載されているFigure 4に関してTFPの推奨している重点は、痛風患者の生命を脅かす並存疾患(冠動脈疾患、肥満、メタボリックシンドローム、糖尿病、脂質異常症、高血圧など)の予防及び最適なマネジメント、理想的な健康増進及び維持のための食生活やライフスタイルの選択である。

食事に関するrecommendationsは、3つのシンプルなカテゴリーに分けられており、次の様に示される。「避けるべき」、「制限すべき」、「推奨する」(ガイドライン原文に記載されているFigure 4 を参照)。このアプローチは、一部の例外を除き、個々の食物成分の消費量と血清尿酸値の変化もしくは痛風のアウトカムの関連性に関して、前向き盲険のRCTによるエビデンスが不足している。特に、従来の臨床研究では、危険なライフスタイルのリスクファクターの回答は、計画及び倫理の両面から困難である可能性がある。ゆえにTFPは、短期間のアルコールやプリン体豊富な食物の曝露による影響のエビデンスに関して議論している。エビデンスのソースは高尿酸血症や痛風のインシデントに関する疫学研究であり、長期の前向き試験や特定曝露群のインターネットベースのクロスオーバー研究等である。TFPが推奨している事として、痛風患者はプリン体を多く含む肉や魚介の消費を制限すべきであり(evidence B)、高果糖コーンシロップ配合ソフトドリンクや栄養ドリンクを制限すべきである(evidence C)。また、低・無脂肪乳製品の消費を推奨する(evidence B)(ガイドライン原文に記載されているFigure 4 を参照)。TFPは痛風患者の野菜の摂取を推奨する事を採決している(evidence C)(ガイドライン原文に記載されているFigure 4 を参照)。考慮したエビデンスは、健常人の野菜摂取が血清尿酸値低下及び尿路結石のリスク低下と関連していた、というものである。しかし、痛風患者が肉や魚介以外の食品(例えば野菜や豆類)からの高プリン体の消費を避ける事に関しては、特にTFPの採決は無かった。TFPはアルコールの消費を抑えることを推奨している(ビールだけでなく、ワインやスピリッツも同様である)。そして、全ての痛風患者はアルコールのoveruseを避ける事を推奨している(evidence B)(ガイドライン原文に記載されているFigure 4 を参照)。さらに、TFPが推奨しているのは、痛風患者の関節炎がactiveで、疾患のコントロールが不充分、もしくは慢性結節性痛風性関節症である間は禁酒すべきである、ということである(evidence C)。重要なことは、TFPによる議論で、採決はされていないが認識している事として、食事やライフスタイルの改善だけでは充分な血清尿酸値の低下効果は得られず、又/もしくは、痛風患者の多くの痛風発作の予防には不充分である。例えば、食事やフィットネスに関するいくつかの臨床試験では、血清尿酸値の減少はわずかに10~18%である事が報告されている。さらにTFPで議論されているが採決されていない事として、TFPは全てのケースシナリオにおいて血清尿酸値の有益な低下がある程度あるとみてはいるが、7 mg/dl以上の高尿酸血症が続く場合、有効な血清尿酸値の目標を達成するのは困難であるとみている。

(・・・続く)

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