2015年03月14日

第4回南九州感染症寺子屋に参加してみた。1

Tです。
第1,2回に参加させていただいた南九州感染症寺子屋に、また参加してきました。
今回は4回目の開催。第1回から約1年が経ちました。

南九州感染症寺子屋はメジャーリーガー級の先生方が特別講演に来ていただけるのでとても嬉しいのですが、今回の特別講演の講師も凄かった。
洛和会音羽病院の大野博司先生。大野先生の著作「感染症入門レクチャーノーツ」は俺の愛読書のうちの1つであり、今でもたまに読み返します。

そんな大野先生の特別講演は、ケーススタディ形式でした。しかし俺はこの形式、苦手なんですよねぇ・・・

特別講演で新たに得られた、もしくは改めて重要に感じた知見は
・ 重症感染症における抗菌薬選択のロジックとして
①グラム陰性桿菌のカバーはどこまでするか?(SPACEのカバーは必要か?ESBLカバーは?レジオネラは?)
②嫌気性菌のカバーは必要か?(特にβ-ラクタマーゼ産生菌はどうする?)
③耐性グラム陽性菌のカバーは必要か?(MRSAは?VREは?)
④それ以外のカバーは?
・敗血症の抗菌薬投与が1時間遅れるごとに死亡率は6%ずつ上がる?
・皮膚・軟部組織感染、骨・関節感染ではエンピリックにMRSAのカバーが必須。
・心不全・低心機能・CKD・透析患者のNa負荷は注意を払うべき。ユナシン12g投与で50mEq。(ホスホマイシンだけ気をつけておけば良いと思ってました。反省。)
・マクロライド・キノロンの薬物相互作用の代表的なものは気を付けるべき。
例)①シプロフロキサシン+テオフィリン=テオフィリン中毒
②シプロフロキサシン+ワーファリン=抗凝固亢進
③シプロフロキサシン+NSAIDs=神経系副作用,痙攣
④シプロフロキサシン+アミオダロン=QT延長
・キノロン+セレネースは危ない?
・K-1,-2クレブシエラによる胆道系感染→中枢神経系に親和性あり。眼内炎・ 脳膿瘍・骨髄炎の合併ある?
・セフトリアキソンの胆泥形成(偽胆石症は50%で見られ(そんなに出るか?)、9%で症状ある?胆石症の既往の確認は重要。) 
・第2世代以降のキノロンとPPIの併用は強毒性トキシン産生CDIのリスクを高める。
・サンフォード2014以降には24時間持続の抗菌薬投与法の記載がある。(買い直さなくては。最後に買ったのは2011だったっけ?)
etc・・・

bigvoice212065 at 22:11│Comments(0)Tの記事 | 南九州感染症寺子屋

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