2015年03月16日

第4回南九州感染症寺子屋に参加してみた。2

Tです。
特別講演の後は、ケーススタディが2題。いつものスタイルでした。

ケーススタディで新たに得られた、もしくは改めて重要に感じた知見は
・PCPはHIV患者では緩徐に発症する事も多く症状も軽い事が多いが、非HIV患者では急激に発症し、呼吸困難も多い。
・非HIV患者のPCPにおいて、自己免疫疾患では炎症性メディエーター を介した過剰な免疫反応の関与もある。
・PMID:22012008によれば(freeで読めます)、非HIV患者のPCPはPCRの感度99%、特異度92%。
・PMID:17426225によれば、PCPにおけるβ-D-グルカンのカットオフ値31.1、感度92.3%、特異度86.1%。
・ β-D-グルカンの偽陽性:セルロース素材の膜を用いた血液透析、血液製剤、キノコ類の生薬の入った漢方の使用。
・PMID: 20880871(本文読めず)によれば、PCPにカスポファンギンは有用?(カスポファンギンのPCPへの治療は他にも文献は色々ありそう)
・結核に関して、感染と発病は違う(9割は感染しても発症しない?なんかHIVのようですね。)。
・結核診療ガイドライン、結核・非結核性好酸菌症診療Q&Aは良い参考になる?
etc・・・

時間が押していたので駆け足で終わらせたような感じでしたが、俺には歯ごたえのあり過ぎる症例だったので時間が延長されてもあまり変わらなかったかも。療養メインの急性期でない病院勤務の医療従事者としては、経験不足をいかに補うかが課題か?それとも自分の不勉強の言い訳か?
色々考えさせられるケーススタディでした。 

次回は6月。アンケート結果で最もリクエストの多かった先生が講演予定だそうです。誰だろう?
俺は某大学教授や某ブログで活躍の輸入回帰熱で有名な医師をリクエストしてみたんですが、どれもハズレかなぁ?

bigvoice212065 at 21:24│Comments(0)Tの記事 | 南九州感染症寺子屋

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